なぜごみ屋敷にしてしまうのか?

 最初からごみ屋敷にするつもりで、住居に住み始める人はいないですよね。

では一体なぜごみ屋敷になってしまうのでしょうか?そこには様々な理由があり、一概にただ「片付けられない」ことが理由ではないようです。

年々増えているといわれるゴミ屋敷、一軒家、マンションやアパートも合わせると相当な数にのぼり、テレビでも特集を組まれていますよね。

それではゴミ屋敷になってしまう原因を考えてみましょう。

まず不規則な生活環境で仕事が忙しく片付けができないケースです。

主なゴミはコンビニ弁当の容器やペットボトルなどですね。

昼夜逆転の仕事で指定の日時にゴミ出しをするのが難しいという場合もあるようです。

次に心の病気が関係するケースです。

人間関係や仕事のストレス、子育ての悩みなどからうつ病などになり、片付けられなくなるようです。

真面目で責任感の強い人に多く見られますね。

そして、ゴミ分別の複雑化で区分がわからず捨てられないというケースもあります。

近所の人にゴミ出しを注意された経験から、ゴミを溜め込んでしまう人もいるようです。

一人暮らしで亡くなった身内の家に遺品整理に行ったらゴミであふれていたということも。

この場合、病気でゴミが出せなかったり、孤独感から無気力になった原因が考えられます。

家族が引きこもりで、引きこもった家族の部屋だけゴミ屋敷になっている場合も勝手に掃除することを拒否されるので、解消するのはなかなか難しいですね。

疎外感、孤立感 普通の住居をごみ屋敷にしてしまう人は、寂しさや孤独感という「心の隙間」を物理的な空間を埋めることで解消しようとしています。

また社会から必要されていない自分とゴミを無意識に同化、ゴミを集めることで社会から捨てられている自分を助けようともしています。

ところで周囲や行政の手助けが余計にこのゴミ屋敷の問題を大きくさせてしまうことをご存知ですか。

行政や近隣のボランティアがゴミを一緒に片づけたりする場合がありますよね。

この行動はゴミ屋敷の住人にとって「ゴミがあれば人が気にかけてくれる」と感じてしまうのです。

ゴミが自分と社会をつなぐ大事なツールとなっているのです。

そしてこの繋がりをなくさないために永遠にゴミを集める必要があると思い込んでしまうのです。

もちろんゴミ屋敷の住人もそういう自覚はないでしょう。

ボランティアの方々にも「もうゴミは集めない」と固く誓ったかもしれません。

その気持ちは本当でしょう。

でもどんなに固く誓ったとしても本人すらコントロールできず、ゴミで心の隙間を埋めること、そのことでもたらされる人との関わりを求めてしまうのです。

それを解消するためには、行動や結果を変えるためのアプローチではなくゴミ屋敷の住人の心に寄り添うサポートが必要ですね。

収集癖

 ごみを集めてしまう収集癖は強迫性貯蔵症(ホーディング)とも呼ばれており、自分の意思に反して、不合理な行為や思考を反復してしまう障害です。

強迫観念と強迫行為から同じ行為を繰り返してしまうのが特徴です。

このような症状を抱えている人は、「今集めないと2度とチャンスがない」「集めたものがなくなってしまうと不安」という気持ちや、捨てることへの罪悪感を感じてしまいます。

地域や親族への不信から自分や財産に対して抱く不安、処分する事への罪悪感、また収集癖が病的にまで高じてしまったり、街角に捨てられているゴミを見つけると寂しそう、悲しそうに感じてしまうようです。

経済的困窮

 ごみ屋敷は住人にやめるよう言ってやめられるものではありません。

ごみを溜め込む原因をこれだと見極めるのは難しく、溜め込む本人もわからないことが多いのです。

もはやごみ屋敷の住人自身、「どうしたらいいかわからない」のです。

特に経済的困窮を訴える人はギリギリのところで生活しており、身の回りの衛生状態にまで気を配ることが難しいでしょう。

生きる気力が奪われているといってもいいはずです。

ですから使えそうなものを拾って生活しようとしている場合が考えられ、それをため込んでしまいごみ屋敷になるようです。

加えて配偶者との死別、子どもとの不和、近隣住民とのいさかいなどによる不安や寂しさ、孤独感が、捨てられた物へ哀れみの気持ちを持たせ、収集に向かわせていることもあるようですね。